BLOG新芽っていつ摘むの?お茶農家が教える旬のタイミング
2025.06.10
お茶の「旬」っていつ?
「お茶は春が旬」と聞いたことはありますか?
実は、お茶の葉には摘みどきがあり、そのタイミングによって香りや味わいが大きく変わるんです。
今回は、静岡で茶づくりをしている私たちがお茶の“新芽の摘みどき”について、農家目線でわかりやすくご紹介します。
一番茶(新茶)の摘みどきは?
茶畑がいちばんにぎわうのは、4月下旬〜5月上旬ごろ。
これが「一番茶」、いわゆる“新茶”の収穫シーズンです。
気温や地域によって前後しますが、静岡県中部あたりだとゴールデンウィーク前後が最盛期です。
新芽は、柔らかく、香りがよく、栄養価もたっぷり。
摘みたてを加工したお茶は、まろやかで甘みがあり、まさに“春のごちそう”です。
なぜこの時期に摘むのか?
お茶の葉は日々ぐんぐん成長します。
柔らかい芽を摘むためには、芽が開いて2〜3日以内が勝負。
少しでも遅れると、葉が固くなったり香りが飛んでしまったりするんです。
農家は毎日、天気と芽の状態を見ながら、摘むタイミングを見極めています。
早すぎても遅すぎてもダメ。だからこそ“旬”はほんの一瞬。
茶農家にとっては、1年の中でもっとも神経を使う時期なんです。
ほかの時期にも「旬」はある?
実は、一番茶のあとにも「二番茶(6月中旬〜下旬)」「三番茶(7〜8月)」「秋冬番茶(10月ごろ)」があります。
ただし、風味や品質はやはり一番茶が最高峰。
香り・味・やわらかさの三拍子がそろうのは、やっぱり春の新芽なんです。とはいえ、季節ごとのお茶の個性を楽しむのも通な楽しみ方ですよ。
体験してみたい方へ
お茶の“旬”をもっと身近に感じてみたい方には、茶摘み体験がおすすめです。
実際に新芽を摘んで、自分の手で香りを確かめてみると、お茶の印象ががらりと変わります。
毎年、4月下旬〜5月中旬ごろに体験を開催していますので、ぜひ旬の香りを味わいに来てくださいね。
まとめ
お茶の新芽は、わずか数日しかない“旬の瞬間”に摘み取られます。
春の香りと自然の恵みを、ぜひ一番茶で味わってみてください。
私たちも、1年でいちばん心を込めて茶づくりに向き合う季節です。